第1話 新入社員Sの奮闘と失望、そして愚痴

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中小企業に勤めた僕は、出世を夢見て、朝早くから夜遅くまで仕事を頑張っていました。

 

その会社は、先代の社長から代替わりしたばかり。
まだ社長も30代前半。
旧来のやり方をガラっと変えて、まさに会社としても生まれ変わった再スタートでした。

 

社員数は10名程度。
当時の私は20代、他の社員も20代がほとんど。
とにかく若さが溢れる、これからの会社でした。

 

給料は、はっきりいって高くはなかったです。
でも、会社が大きくなれば、お金が後からついてくる。
そう信じて、とにかく仕事を覚えることに専念していました。

 

毎日、8時から23時くらいまで、ほとんど休みもなく働きました。
残業代は、なぜか2万円/月が上限。

 

今なら完全ブラック企業ですが、当時は、それが当たり前でした。
特に疑問にも思わず、会社のために酷使しました。

 

スタッフが一生懸命働いたお陰で、会社は急成長!
地域一番店まで上り詰め、年商は10億を超えました。

 

どれくらい給料があがるのか、
スタッフ同士で盛り上がりましたが、
結果は散々でした。

 

給料は変わらず、ボーナスが数万増えた程度。
これは、僕だけでなくスタッフみんな。
社長が発した言葉は「内部留保」

 

「今まで、一言も文句を言わず、会社のために尽くしてきたのに・・・」
失望した僕は、居酒屋で愚痴ばかり言う典型的なサラリーマンになっていました。

 

しっかり貢献してくれた社員には、それなりの報酬を払わないと駄目でしょう‥
失望と怒りの矛先は、愚痴です。

 

同僚や取引先の営業マン、友達。
愚痴の相手は日替わりです。
無駄な行動ばかりしている自分をどんどん嫌いになっていきました。

 

このままでは、自分は腐ってしまう。
そう考えて、思いたったのが資格取得です。

 

ケチな会社でしたが、資格手当がありました。
ひとつの資格で3000円の手当。
複数取得すれば、それなりの額にはなる。
それに、自分のキャリアアップにもつながる。

 

これしかない!
資格取得に向けて、久々に燃える僕がいました。

 

⇒第2話 資格取得へ向けてユーキャンを始める熱血社員S

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